最強の法則1999年11月号

最終週にレコード?わけわかりまへん・・・

 早いものであれからもう1ヶ月も経ちましたか・・・。そろそろ秋のG1シリーズの声も聞こえてくる季節ですけど馬券の調子の方はいかがですか?私の方の近況報告(9月12日終了時点)ですけど8月に入って2週目までは普段通りに調子が良い程度で、ソコソコ好調な滑り出しでした。しかし、お盆を過ぎたあたりから急に調子が悪くなって来たんです・・・。大体土曜に負けて日曜日に幾らか取り返す、そんな競馬が続き、土日のトータルでは結局負け(ーー;)が3週続きました。何と言うか、これがいつもの夏競馬のパターンと言えばパターンで、今までが好調すぎた分、特に珍しい事じゃないんですけね。能力評価して展開を読んでアプローチするのが私の馬券術の基本ですから、連続開催で使い込まれた馬場で展開予想するのがちょっと無理があるのかなぁって考えてみたんです。でも、そんな事は1年の内にはしょっちゅうある事やし、そこに原因があるともあんまり思いたくなかったんで一つだけ気になった事を書いておきます。

 なんで新潟は開催8日目にもなってリワードニンファが驚異的なレコードタイムで勝つんでしょうか?初日にクリスザブレイブがレコードを出すのは納得行くんですよ。おまけに連続開催の最終週に新潟3歳Sでも、3歳限定でのタイムですがレコードが出ましたよね。こういう風に馬場状態の悪化が進んでもレコードが出る馬場というのってどう解釈すればエエのかなぁ?単純に馬が強いとかたづけたらエエの?それとも他に原因があるのかな?他のレースでも全体的にいつまでも時計が速いみたいなんで私としては後者の意見なんですけど、人それぞれ考え方は違うやろうし・・・。私レベルの知識ではホンマの所はようワカラン・・誰か原因を知ってる人は編集部までご一報ください(^^)。

 不調な波を引きずったまま、中山、阪神開幕が始まった訳なんですが、私自身、馬場状態の良い開幕週は基本的に得意な方なんですわ。展開、馬場状態、各馬の能力の数値から組み立てる私の馬券作戦にとっては、状態の良い芝と言うのがなかなか大きなポイントを占めてますからね。

 ただ、初日はハッキリした状態が掴めてないまま組み立てて行きますんで、基本的に前残りと考えてやるんですわ。でも、今回の中山、阪神はいつもと勝手が違ったんでちょっと悩みましたわ・・。多くのレースで行った馬が直線で後続を大きく突き放し、後方から差してきた馬で2着争いをする、もちろんその逆もありますけど、行った行ったのレースがもう一つ目立ちませんでした。そういう訳でこの日は思ったように勝てず利益も予定額の3分の1程度しか回収できませんでした。

 なんでそんな展開になったのか今でもワカリマヘンけど、とにかく2日目はその教訓を活かさなあかんと思って作戦を練り直しですわ。

行く馬が行ききれそうで、しかも差し馬が差し切れそうなレース。そんな馬の能力がハッキリと区別の付くレースに絞って買いましたんや。 そしたらキッチリはまって12戦10勝2敗(^0^) まぁ、ちょっとはまりすぎやなって思いますけど、アプローチの方法を変えたのが正解でしょうね。

 その中には京成杯の万馬券も含まれてますねん。このレースはブラックホークの軸で間違いなしやと思ってたんでそこから後方の差し馬を狙いましてんけど、あら?ヒコーキグモとブラックホークがやりあったら差し馬同士の決着があっても全然おかしないぞ・・・・って思ったんですわ。ほんで私が使っている(オリジナル)出馬表で上がりの補正値(アナログ補正部分)ナンバー1のサンライズアトラスからも能力上位にチョコチョコっと買ったら、たまたま引っかかった感じで取れたんですよ。馬券を組み立てる際のアプローチの方法って十人十色ですよね。パドック派、調教派、展開派、指数派、etc・・。どんなアプローチ方にも必ずエエところもあるし悪い所もある、それは否定しませんけど今日はハマってないなって感じた時は臨機応変に対応できるように常に冷静に分析をしておいた方がエエですね。

「レベルの高いレース」にも指定された「秋分特別」。9月号の「物差しレース」を知っていれば1点で取れたかも。これ自体も「物差しレース」=今後この路線の中心となるメンバーがこぞって出てきたレースなので、覚えておくとものすごく役立つよ!

 900万にしては非常にメンバーの濃い1戦で見ごたえがありましたわ。前に書いた「物差しレース」の事を覚えてもろてますやろうか?昨年のレースで白百合Sや菖蒲Sを挙げましたけど、そこで3着のキクノグリッターが出てたの知ってます?白百合Sの時点でスナークレイアースとは決着が付いている訳やから秋分特別は超簡単なレースやったですな。相手はサンフォードシチーとワールドクリークの2点に絞れるわけですからね。

 サンフォードシチーは前走で強い勝ち方と錯覚させる様なレースをしてきて1番人気に押されましたが、見る人が見ればあの勝ち方が強い勝ち方なのか、ただメンバーに恵まれて勝った勝ち方だったのかは容易に判断できましたよね。そういう訳で馬券的には1点で勝負できたのでは無いかと思います。1着から5着までは実力通りの結果やと思いますけど。キクノはスタート後、1コーナーまでに横の馬が張り合ってきまして必要以上に前半から馬がやる気になってしまった感じでした。あれさえ無ければ最後まで粘りきったんじゃ無いかと思いましたわ。せやけどタラレバを言い出すとキリが無いんで結果は現実として受け止めて置こうと思いますわ。またこのレースはメンバーがかなり濃いのでレベルの高いレースに指定してもエエかも知れんのですけど、強い馬に揉まれた現級の馬が少なかったんで、後々どんだけ変貌する馬が出るかというのがちょっと掴みにくいんですよ。でもメンバー的に明かに揃っていたんで、このクラスは今後もここに出てきた馬たちが中心になると思いますんで、覚えていて全然損はないはずですわ。(木下)

9月5日小倉9Rこんなレースあるの?

 9月号の紙面上で函館記念の説明をしましたよね。その時に陸上のトラック競技のような展開って言葉を使いましたが、これにピッタリ当てはまるレースがあったのでちょと説明さしてもらいますわ。9月5日の小倉2R9頭立てのダート1700m未勝利戦でした。勝ち馬カメリアデュラブが2着以下を1秒9チギッて勝ったレースです。また2着馬サターンも3着馬を1秒チギッています。9頭立てというレースにも関わらず1着馬から9着馬までなんと7秒5も離れているんですね。普通のタイム理論だと、その走破時計でスゴイ能力差が出る事になるんですけど、果たして本当にそう評価していいんでしょうか?いつも言っているように、私の見方は違うんです。

 まず、スタートから7頭がハナを譲らず横一線のまま1コーナーに進入しました。ここで勝ち馬が少し競り勝ち内に寄せ、無理にハナには立たず半馬身ほど下げて2番手追走しました。横一線で進入したまま向こう正面で隊列が落ち着いたあたりでは大外9番からハナ争に加わってた馬は結局、先頭から10馬身は離された最後方ですわ・・・。この馬の馬券を買うてる人間にしてみたら、

 「オンドレなにしとんねん!!今まで何のために先行争いしとんねん・・・いらん脚使こうて最後方におるんやったら3馬身程出遅れて最内回ってる方がマシとちゃうんか??」

 ってね。で、2着に来たサターンって馬はどんなレースをしてきたかというと、スタートからじわっと5馬身程後ろから行って先行争いは他人事の滑り出しですわ。そんなレースをしておきながら向こう正面に差し掛かる時には先頭から5馬身程の位置をキープしたまま5~6番手に取り付いてるんですわ。何度も書いて来ましたからもうここでゴール前は想像できる意味が判ってもらえますよね。

 楽した馬が前にいてしんどかった馬が後ろに居たら必要以上に着差が大きくなるのも当たり前ですわな。私は馬に乗った事も無いからようワカランけど馬ってそんなに抑えが効かへんもんなんですか?メチャなロスがあるのが判ってながら行かんなあかんもんなんですか?その辺は騎手に任せるしかないからしゃあないけど、馬には学習能力がナンボほどあるか知らんけど、騎手にはちょっとくらいあるんちゃうの?何回もおんなじ事するって、あんたらちょっとおかしいで・・・(–;)。

 さて、こういう見方からロスのあった馬の評価を考えるわけですけど、どれぐらい評価をするかしないかっていうのは、正直の所、私にも判りませんねん・・・(^^;)こんなもん*着馬に*馬身近づけるとかハッキリした方程式なんてありませんねん・・・。正味の所、勘ですわカン(^^;)今まで何千何万とレースを見てきた経験を活かして好きなように評価(補正)してるだけですねんわ。せやさかい極端な話、正解も間違いも無いと思いますわ。あ、あるかな(^^;)ただ、競馬ちゅうのは記憶のゲームやさかいに、何が原因で必要以上に大きく負けたかとか覚えておく必要は有ると思います。

菊花賞・天皇賞 私はこう見る!

【菊花賞】

 神戸新聞杯を見た感想で現4歳馬の全体の成長度合いを予測したいと思いますけど、ダービーが終わった時点で感じていた事と全く同じで、勢力図に大きな変動は無さそうな気がしていますわ。神戸新聞杯は結果だけ見たら勝ち馬と夏の上り馬にそんなに大きな能力差は無いように感じますけど、レースを見ると現実にクラス一つ二つの差があると感じましたわ。オオスミはホンマ楽に勝ったと思いますよ。この先幾つかのトライアルがあって本番ではそれらの勝ち馬が人気になってくると思いますけど、突然降って湧いて来たような馬は消しですわ。基本的に春のクラシックで上位に来た馬でエエと思います。

 その中から一番距離適性の高った馬が勝つと思いますね。んで長距離ほど騎手の手腕が物を言うらしいですからそのへんも大きなポイントやと思います。ただ自分なりに春当時から注目してた馬で上位入線出来なかった馬やクラシック戦線に乗り遅れた馬が居てるんで、それらには引き続き注目しますが、最近の活躍馬はあくまで無視するつもりでいてます。

【天皇賞】

 天皇賞についてはあんまりゆう事無いって言うか、とりあえずはスペシャルウィークの軸でエエのちゃうのって感じでイマイチ興味が湧きませんねん。ただセイウンスカイに武器が増えた事でレースを見る楽しみは増えたと思いますわ。あと、スペシャルウィークですがどうも馬が完成してると言う印象が持てんのですわ・・・・・。

仲の悪そうな騎手にも気をつけまひょ

 後藤騎手と吉田騎手の木刀事件が有りましたよね。やっぱり騎手同士にも仲が良いとか悪いとかあるんですねぇ。ホンマびっくりですわぁ~!ってウソやけどね・・・(^^)そら騎手も人間やさかいに好き嫌いあって当たり前ですわな。どついたりたいと思うヤツも中にはおっても不思議や無いですわ。でもあたしゃ平和主義者なんでほんまにどつくと言う行為には感心できませんな(`ヘ´)プンプン !ちょっと前から気になってる事があるねんけどええかなぁ?中館騎手と大塚騎手って仲悪いんちゃうの?いや、悪いで、悪いと言って!絶対に悪いと思うわ・・・(ーー;)ちゃう?

 この2人って典型的な逃げ戦法を得意とする代表的な騎手ですよね。たまぁ~にあるんでなんでやねん?って思うんやけど、この2人が同型に騎乗した時にガンガンやりあって共倒れってパターンですわ。そこまでやりあう必要あんのかなぁ?俺だけやないと思う、みんな思ってると思うわ。8月29日、新潟7Rでもそう言うレースが有りました。

 大塚騎手の騎乗する馬はカシマダイン、単勝2.2倍の支持を得た断然の1番人気、片や中館騎手の騎乗馬ショウナンカイガンは12頭立ての10番人気と全くの人気薄。特にどっちも特別ハナを切りたいって馬でもないのに、ゲートが開くなり2頭でガンガンやりあい前半900M通過ラップが54秒フラット・・・ってあんたらなぁ~アホちゃうの(ーー;) このラップタイムって今年新潟で行われたダート1700Mの中でも飛びぬけて速いタイムやで・・・。そら、追い込み馬が来て33400円も付いて当たり前やんか・・・。特に大塚騎手に聞きたいねんけど、断然の1番人気に押されて、なんでそんなレースせんなあかんのかなぁ?ちょっと控えて行きたいヤツに行かせたってもエエんちゃうのん?そらあんたらのプライドもあるやろうけど、馬券を買うてる人間もおるねんからなぁ。まともなペースで走ったったらほとんど連は外せへん馬やんかぁ、ちゃうの?ホンマ頼むわ、やっぱりあんたら仲悪いんかいな?

京都1400はおもろいでっせ!

 人にはそれぞれ得手不得手と言うもんが有りますやんかぁ。何度か書きましたが私の場合、芝の短距離は苦手ですねん。何と言うか展開を考えて予想を組み立てる時に、もうひとつピンと来るもんが無いんですわ。それにゲートが開いてから出たとこ勝負見たいなとこもありますやろ。せやから展開を考えるのももひとつアホらしいなぁ・・・って。あんまり興味が湧かないんですよね。そら、人それぞれやさかいに逆の意見もあるやろ思いますけど、私にとっては難しい距離なんですわ。

 それと同じように得意な競馬場と言うのも各自で違うと思います。私の場合、ゴール前に坂のある阪神や中山は嫌いですねん。それよりも京都や東京が好きですね。展開が見えやすい事と、私自身の能力評価が他場に比べ案外ハマりやすいと言う風に感じてるからですわ。ゴール前に坂のあるコースの場合、坂下までの展開は比較的読みやすいんですけど、坂に差し掛かったあたりから何が伸びてくるのか何が伸びないのか今一つ掴みきれてないんですわ・・・。結果的に坂を登りきったありから逆転されて1着3着、2着3着って事が多い様に思います。私はこの競馬場では複勝の方が向いてるんかなぁ・・・。その点、京都や東京では勝負所に坂があるので見ていても面白いし、その坂を含めた予想をするのが結構、楽しかったりしますねん。

 大好きな京都の場合、他場と比べて芝の短距離にも手を出す事が多くなりますわ。単純に京都が好きやから手を出すと言うんではなくて、考えてた展開通りにはまる事が多い様な気がしますねん。特に京都の芝、ダートの1400Mは好きな距離の一つです。私の感覚ですと1400Mってゆう距離は馬にとっても凄く微妙な距離だと考えてるんですわ。無呼吸で走りぬくには長いし、かといってある程度先行できなければ話にならない、根っからの短距離馬では少し長く、中距離馬にとっては少し短い、そんな距離ですよね。また、この距離でしか好走しない馬が多いのもそういう部分が微妙に影響してるんじゃないですかね? で、この1400Mの距離はどっちの路線からも出走してくる馬が多いわけで、時としてどっちの性格も持ちあわせた内容になる事があるんですわ。それでその都度、性格を読み切る事ができれば案外簡単にGETすることができるんですけど、まぁそんなに簡単に読み切れるなんてありませんねんけど・・・。ただ、こういう目で見るのもそれなりにいろいろ見えてくるかもしれんので、ちょっと気にして見て下さい、て感じですわ。

私、予想屋やないですよ・・・

 あのね、ここでもね、何回も書いて貰ってるけどねぇ、私、予想屋やないですよ・・・。ほんで、競馬の事やったら何でも知ってるって勘違いしてる人が多いのにもちょっと困ってますねんで・・・。私は判る事やったら何でも質問に答えるけどワカラン事もいっぱいありますねん。自分が今生活できるだけの知識を持ってたらそれでエエわけやさかいに、それ以上いらん事を詰め込む気も無いんですわ。

 最近ね、インターネットの誰でも出入り自由(1日に何万件ものアクセスがある)の公衆の掲示板で「マスコミを巻き込んだ新手の詐欺師KTの方法」って書かれましたんや。書いた奴は判ってるねんけど、お前アホか??俺がいつ予想したんや?いつ予想して素人から金を巻き上げたんや??ドアホにこれ以上ゆうてもしゃあないし、紙面がもったいないからこれ以上書けへんけどお前のお陰で書く事無かったのに、200文字も埋める事が出来たわ、アハハハハハ、おおきになぁ(^0^)


今月の「レベルの高いレース」リスト

[今月のポイント]9月30日時点の最新の「レベルの高いレース」リストです。

ただ前号でも指摘しましたが、ローカル開催中の「レベルの高いレース」出身馬はローカル終了と同時に打ち止め、と基本的には考えてください。つまり「夏の上がり馬」より「格上の休養馬」。だから後者が「レベルの高いレース」出身馬であるかどうかも、バックナンバー等を参考にして注意してください!(このあいだもミヨノショウリ、休み明けで楽勝してたよ。余談だけど)


●木下健のプロフィール

  3年前、それまで経営していた電気工事関係の会社をたたみ馬券生活者となる。理由は、勤めたままでは、競馬の研究をする時間がないから。以後、研究と実践に没頭し、2年半で彼が叩き出した馬券収入は約2000万円、年収に直すと約800万円。今年は5月時点ですでに250万を計上。大阪の郊外のマンションに住み、文字通り馬券で妻一人、娘一人を養っている。妻はよき理解者でもある。

●木下の方法とは

 誤解を恐れず要約すれば、スピード指数を驚異的なレースの観察力で補う方法。いわば、デジタル(指数)とアナログ(レース観察)の融合。この方法で、従来の指数ではフォローできなかった部分の数値化に成功し、これまでにない厳密な能力の評価を実現した。(詳細は1~6月号バックナンバー参照)

●「レベルの高いレース」とは
 日々馬券生活の中で、レースの中でもとりわけ馬の消耗度が激しい、厳しいレースがあり、そのレースを経た馬が後日連対馬を量産することを発見。木下はこの理由を”ストレス”や”流れ”という言葉で考えているが、本当のところは自身にも定かでない。

ともあれ、この考え方を取り入れることによって大きな成果を挙げている。またこれは指数では表せないものだが、木下自身実際の馬券購入の際は苦心して出した指数よりもこちらを優先することさえある。

●「レベルの高いレース」の使い方

 「レベルの高いレース」で”負けた馬”を狙うのが基本。特に着順の悪かった馬はあまり人気にならないので配当的に妙味がある。連載中もこのレースの出身馬が多数万馬券を出しているのは周知の事実。すぐに穴をあけるところもあれば、2~3走してから走り出す場合もあるので、臨機応変に対応したい。とりあえず馬柱に表①の「レベルの高いレース」があれば、赤ペンでチェックするところから始めてみては。