最強の法則1999年10月号
いわしてもらいまっけど、「ドアホが多いね(^_^;)」
先月号では「第2子誕生記念」としてトップでスペシャル企画なんて物をやって頂き大変感謝しています。10月号の原稿を書いている今日は8月17日なんですけどホンマはまだ生まれてまへん・・・あのスペシャルって嘘ですわ(・・;)
生まれてるよね??って事でOさんが気配りをしてくれたんですけど、うちの嫁はんがホンマに気の利かんヤツでして(--;)すんまへんなぁ・・・ぎゃははは(^O^)
ところで、9月号が発売された翌日の札幌競馬場のメインレースで大雪ハンデキャップって行われてましたよね?9月号を参考にしてちゃんと取って貰えましたか?キングオブジェイとジャンボムテキの事を書いてましたやろ。レベルの高い駒場特別組、しかも1、2着馬の再戦で¥1140も付くなんてビックリですね。
1点でも取れたんちゃいますやろか?あの組み合わせであんなに付くなんて世の中にはほんまドアホが多い証拠ですな(^O^) そうそう、おっかしな情報に惑わされたらあきまへんで。
え?ワタシ??痛恨の締め切りを食らったドアホですわ・・・・(--;)
金額、どれくらい買ってるのかって?
最近編集部に「どういう買い方をしてるのか?」って質問が多いらしくて、その事に付いても冒頭で書いて欲しいと言われてるんでちょこっと書きますわ。
6月は先月号でも書いた通り絶好調やったんですけど、7月もなかなか好調でしたわ。でも、どのレースをどれだけ買ってどれだけ払い戻しを受けたかってのはあんまり覚えてないんで勘弁してください(^^;)
7月のPATの入出金額を調べてみると賭け金が224万5400円 払い戻し金が337万1960円プラス112万6560円
単純に回収率だけを見ると、たかだか150%の回収率でしかないんですよね。でもこれだけで判断されると「なんや、賭け金が多いさかいにその払い戻しで生活できてるんか?」って思われるでしょうね。せやけど実際はそうじゃないですわ。もう少し詳しく話せば理解してもらえると思いますけどね。
まず、以前にも書いたかも知れませんが1レースでの投資金額にはこれと言って上限は設定してませんが、最高でも5万円までですわ。これも特に勝負になると感じたレースでの話で、普段は1レース5千円から1万5千円位までですね。そんで一応の決まり事として大事なのは資金配分でして、予想したどの買い目で決まっても平均して300%以上の回収率があがるように資金を配分するんですよ。まぁ、この方法だと高配当を当てても少ない払い戻しで少々ガッカリする事も多いんですけど、安定した収入を得る上で長い目で見た場合この方法の方が確実に有効な手段ですわ。
今月の投資金(8月1日まで)を10日間の開催で割ると、1日当たり22万4540円ですけど、先に全額購入して払い戻しを受けてる訳や無いですから、実際にサイフから出た現金として考えると3分の1以下や無いですかね。要するに投資しては払い戻しを受けてそのゼニをまた投資してって繰り返した最終的な回収率が150%やから、ホンマに切った身銭から計算したら多分800%程度の回収率は上がってるとちゃうんかな?そや無いと現実に1ヶ月に200万も賭けるゼニなんて持ち合わせてまへんもんな(^O^)
それと今回苦手な夏競馬が好調やった原因はもう1個有りますわ。その理由は自分でもよう判りまへんけど、メチャクチャ勝負運が強かったんですわ。300%の回収率を設定するためにPATで投票する時間を逆算した締め切り直前のオッズを取るわけで、その加減で締め切りを食らう事も多いんですけどね(^^;) まぁ、その時に資金配分をする時間が無くてたまたま均等買いをした時に限って高配当が当たったりした事が何回か有ったもんですからね。そやけど7月中は締め切りを食らって損した金額が150万を超えてますわ(~~;) 締め切られて助かった分を差し引いても100万は損してるなぁ・・。
ただ、いつも思う事ですけど賭け事をする上で何を差し置いても一番大事なのはやっぱり勝負運やと思いますわ。レースを見て研究するより、展開を考えて予想するよりもね。
武豊で勉強しいや!
現在のレースの見方を覚えるに当たって大きな機転となったのはやっぱり武豊。彼の存在が無ければ今の馬券生活と言う物は成り立たなかったと確信できますわ。今思えば繰り返しビデオを見る作業を始めた頃は、ハロン棒と通過ラップを見ながらペースを判断し、どこかで不利のあった馬や馬場の悪い所を通った馬などを発見してそれを単純に補正していただけでしたね。でも、それが競馬や無いって事に気付かせてくれたのが彼ですわ。
通過ラップとハロン棒だけでペースを判断していた頃、何度も彼に驚かされた経験が有るんですよ。どういう事かと言うと、私は自分で馬の能力を数値化しているんで大体の馬の能力を掴んでいるつもりやったんですね。で、どう考えても時計から計算した通過ラップでは届かない後方の位置や、オーバーペースの逃げ、先行の位置からでも能力の低い馬をキッチリ持って来ることが有って、何度も驚かされたんですね。
その頃は時計的にペースを判断していたんで、「この馬ってそんなに強かったんかぁ?」って全く理解できませんでしたわ。中でもどうしても納得できないレースがいくつかあって、一つ挙げてみると、彼は先行集団に取り付きながら3~4コーナーの勝負処で一旦後ろに下げたんですわ。中間の通過ラップも平均からヤヤ遅い目って感じのレースやったので見た目には潰れ出したか置かれ出したかとしか見えなかったんですが、直線向いて追い出すや弾けるように伸びよるんですね・・・。
それだけでは無くその勝負処で仕掛けた先行集団の馬は掲示板にすら載ってきませんでした。
ほんま頭の中に衝撃が走りましたね、彼は時計じゃなくって、肌でレースの流れを感じているんやと感じました。その時初めてなんとなく気付かせてもろたんですけど、競馬って時計や無いんやなぁって。道中の性格がいかに厳しいか激しいかなんやなぁ事にです。それからというもの、レース中は彼の位置取りを追う事を心がけてペースを覚えさせて貰いました。そうですわ、彼を物差しとしてレースを見させてもろた訳ですわ。
そうして行くうちにペースだけでない色んな物に気が付くようになりましたよ。彼の10分の1位はレースが見えて来たんちゃいますかね。あれ以来、時計なんてほとんど気にして見てません。時計を追うより肌で感じた感覚でレ-スを追う様に心がけて見ています。
皆さんもレースの見方を覚えるには武豊を物差しとして彼の位置取りとか、仕掛け処とかをしっかり見たらエエですよ。ほんだらね、アホな騎手とか良く判るようになってきますわ(~~;) なんでそこに居てるねん・・・なんでそこで仕掛けるかなぁ・・・ってね。勝負処で他の騎手の馬は手綱を押して上がってくるのに彼の馬は馬ナリで上がってくる理由がちゃんと理解できるように成りますわ。こういう風に見れると、例えば今年の4歳ダート路線なら、前にもいった通り、香港JCTがすごくレベルが高いなんてことも、簡単に判るんですわ。
先月号で掲載した「レベルの高いレース」の一つ「石打特別」組同士で決まったレース「相川特別」(8月7日新潟12R)。馬連2300円。ところで、読者の皆様、ごめんなさい。実は発売日(9/13)前に走ってしまいました。この時期は中1週のローテーションが多いので、どうしてもこういうことも多くなってしまうのですよ。でもなぜこの例を挙げたかというと、「石打特別」組の凄さを知って貰いたいから。このレース、「レベルの高いレース」の中でもとりわけレベルが高かったようで、その後1ヶ月のうちに、名馬掲載した馬の7割がすでに馬券になっています。ローカルだと回転が早いのですぐに馬券になってしまいますが、秋競馬になると、春に「レベルの高いレース」に名を連ねて馬券にならずにそのまま休養していた馬が出てきます。木下さんもいっていますが、上がり馬よりは格上の休養馬ということで、よく注意しましょう。
これってやっぱりイカサマちゃうの?
ここからはちょっと過激な発言に成るんで、ホンマに書いてもエエんかなぁ・・・(~~;)って気がしてるんですけど、”出たがり担当O”さんが是非書いてくれと言うんで書いて見ますけどね・・・。「絶対にクレーム来るで」ってゆうたんやけど、
「うちの雑誌は厩舎、騎手関係からはあまり好かれてないんで、今更何書いても全然OKです(^O^)」
やって。ホンマかいなぁ・・・文句云われるのは俺やがなぁ・・(^^;)まぁ文句云われた所で今の生活にはなんも支障が無いから別にかめへんけどな(^O^)
皆さんも今まで競馬をして来た中で一度くらいは異常オッズって言葉を耳にした事が有ると思いますわ。初耳の人に簡単に説明しますと、色々パターンがある中で一番ポピューラーな例だと、全く馬券に成らないと思える馬の馬券にある瞬間に大量に購入され、一目で異常だと判るほどオッズが下がる事が有るんです。こういうのが異常オッズの代表的な物ですわ。で、その馬がキッチリ馬券に繋がるかどうかというのは繋がらない方が多いんですけどね(^^;)
ほんだら、この異常オッズは誰が作り出してるんかと言う事に疑問が湧きますわなぁ。単純に考えたら、一般の競馬ファンが何の情報も無しに人気も無い馬に大量の投資なんて・・・無い事は無いと思いますけどちょっと考えにくいですわな。ほとんどの場合が厩舎関係から流れる情報やとか厩舎関係者が購入している馬券ですわ。ホンマは厩舎関係者は馬券を購入したらアカンのですけどね。せやけどね、厩舎関係者からの情報で馬主や知り合いが投資する分には何も問題ないんですよね・・? ほんだらそんな勝負気配のある馬が何で競馬新聞とかで人気になってけえへんのかって事ですわな。やっぱり、こっそり高配当を手に入れるために黙ってるんでしょうね。しかも、前走くらいから着々と計画は立てられれるんちゃいますかぁ。大敗させておいて走らせる、そうすれば自ずと配当もエエですからね。
憶測だけで書いてる話とちゃいますからね。実際に、厩舎関係者に頼まれて馬券を買った事があるって人に話を聞いた事が有りますからね。厩舎関係の馬券が入る時間帯も教えて貰いましたけど、頼まれた現場や買う現場を見たわけでもないし、このあたりの詳しい事はこれ以上やめといて、最近自分が体験した強烈な例をここで一つだけ挙げて書いときますわ。出たがりOさんは名指しでって言うんやけど・・(^^;)
8月の冒頭に九州産限定の新馬戦が有りましたよね。そうそう勝ち馬の単勝が万馬券やったあのレースですわ。ああ、これで名指しにせんでも簡単にバレルな・・(^^;) あのレースは完璧にやりおったですわ。やられましたわ・・・。
勝ち馬は同馬主3頭出し、その内2頭が同厩舎でしたんや。海の生物が名前に付く厩舎ですわ。朝一番のオッズを取得するとケツから5~6頭程が全く人気が無くて、単勝で万馬券になってました。その時点で同厩舎の2頭も共にこの中に居て、1頭は女性騎手が騎乗でした。単勝万馬券の馬の複勝は15倍程度からって感じで良く付いてたんやけど女性騎手が乗る馬の方の複勝に若干の異常オッズが見られました。
10倍程度からって感じでそんなに気にもとめんかったんですけどね。ほんで締め切り15分くらい前にもう一度オッズを取ってみてビックリしましたんやわ同厩舎の女性騎手が乗らない方の馬なんですけど単勝には殆ど変化はないのに複勝だけが7倍程度からに急激に下がってしまっているんです。ほんできっちり1着ですわ・・・・・単勝万馬券ですわ・・・。そんなアホな・・。
夏競馬やローカルは売り上げ自体も少ないので中央に比べて目立っているだけなんでしょうね。中央場所でも間違いなく行われていると思います。まぁ、ほんまに売り上げが少ないんで、一般の予想の天才の競馬ファンが引き起こした異常オッズだと言う可能性も無きにしもあらずですけど・・・
別にかめへんねんけど、夏競馬ってほとんどのレースにこんな異常オッズの馬が居てるんです。 だからこの厩舎だけがやってるわけや無くて、そらもう色んな厩舎でありますわ。
まじめに予想してもそんな馬に狂わされるとメチャクチャ腹が立つんでよね。ただ、この夏はそんな馬を見つけては便乗し、かなり恩恵に与かってますんで、もっとやってくれ~ってのが本音なんですけどね(^O^) あんたはエライ!!って小松の親分さんの気分ですわ(^O^)
秋競馬のポイント
これから秋競馬本番を迎えて行きますけど、ここで注意しといて欲しい点を1つ2つ。まず、夏競馬でたくさん「レベルの高いレース」出身馬の名前を出してますけど、中央に戻っても通用するかと言えば話は別。夏競馬を走る馬と夏休みを取れる馬ってのは基本的な能力に差があるんで、通用する可能性があるのは相手が休み明けで能力を十分発揮しきれない最初の1、2戦。逆に1、2戦目で通用した馬がその先人気になる時は黙って切り捨ててエエと思うわ。
あと、毎年毎年、性懲りも無く夏の上がり馬って持てはやされる馬が必ず2、3頭はいてますねんけど、そんな馬も通用するのは実績馬が休み明けで迎える最初のうちだけ。所詮基礎能力の低い馬の中で勝ち上がって来ただけの値打ちしかない。特に真夏のオープンや重賞で好走してきた馬には騙されないように注意くださいね。
今月の「レベルの高いレース」リスト
9月1日時点の最新の「レベルの高いレース」リストです。ただ、木下さんも本文中でいっているように、”夏の上がり馬”で人気になる馬には要注意。基本は「上がり馬より、格上の休養馬」。今月のリストはもとより、休養明けの馬が春の「レベルの高いレース」を経験しているか否かも、小誌バックナンバー等を参考にして注意してください。
リストは、1999年当時のモノ
初めて読む方に
●木下健のプロフィール
3年前、それまで経営していた電気工事関係の会社をたたみ馬券生活者となる。理由は、勤めたままでは、競馬の研究をする時間がないから。以後、研究と実践に没頭し、2年半で彼が叩き出した馬券収入は約2000万円、年収に直すと約800万円。今年は5月時点ですでに250万を計上。大阪の郊外のマンションに住み、文字通り馬券で妻一人、娘一人を養っている。妻はよき理解者でもある。
●木下の方法とは
誤解を恐れず要約すれば、スピード指数を驚異的なレースの観察力で補う方法。いわば、デジタル(指数)とアナログ(レース観察)の融合。この方法で、従来の指数ではフォローできなかった部分の数値化に成功し、これまでにない厳密な能力の評価を実現した。(詳細は1~6月号バックナンバー参照)
●「レベルの高いレース」とは
日々馬券生活の中で、レースの中でもとりわけ馬の消耗度が激しい、厳しいレースがあり、そのレースを経た馬が後日連対馬を量産することを発見。木下はこの理由を”ストレス”や”流れ”という言葉で考えているが、本当のところは自身にも定かでない。
ともあれ、この考え方を取り入れることによって大きな成果を挙げている。またこれは指数では表せないものだが、木下自身実際の馬券購入の際は苦心して出した指数よりもこちらを優先することさえある。
●「レベルの高いレース」の使い方
「レベルの高いレース」で”負けた馬”を狙うのが基本。特に着順の悪かった馬はあまり人気にならないので配当的に妙味がある。連載中もこのレースの出身馬が多数万馬券を出しているのは周知の事実。すぐに穴をあけるところもあれば、2~3走してから走り出す場合もあるので、臨機応変に対応したい。とりあえず馬柱に「レベルの高いレース」があれば、赤ペンでチェックするところから始めてみては。