最強の法則2002年7月号
中央騎手は地方騎手の“爪のアカ”飲みなはれ!
追伸:格上の降級馬でもヤネには注意しましょう。わざと負けてる降級馬はこうして見分けてください。
本紙が店頭に並ぶ頃にはダービーも終わ って、残すG1は宝塚記念だけ。早いものでもう函館開催ですね。
函館と言えばクラス編成と2歳新馬戦。この時期の馬券のポイントは何度となく書いてきましたが、やはり今年も降級馬につきるでしょうね。まぁ実際にはどの降級馬も人気で、美味しい馬券はあんまり存在しないと言うのが現実ですけどね(^^;。
一口に降級馬といっても数が多いので、どのような馬が狙いかといえば、降級前の1~2戦で4~5着など一応の賞金は貰えるけど微妙な着順・・・に落ち着いていた馬がクサイですね。
と言うのもそれらの馬の中にはクラス編成前の時点で十分に勝てる能力を備え、調子も維持していた馬がおるんです。
しかし、その時点で勝ってしまうとせっかくの降級の恩恵を受けれず、儲け損なってしまいますよね。だから行きがけの駄賃程度に4~5着の賞金をとって降級してから下級条件で勝ち上がり、現級に戻ってもう一度勝てば2度お得ですからね。その他では、中長期休養馬に注意ですね。もっと早くに復帰できた馬が、降級を見越して復帰時期を遅らせてた場合があります。この場合、牧場でじっくり乗り込みタイミングを見計らっての出走ですから、いきなり馬券になってしまうパターンも多いですね。まぁ今回、降級についてはこの程度で簡単にまとめておきたいと思います。そのかわりといっては何ですがクラス編成表を付けておきまわ。(下表)
今さらながら皐月賞の馬場は不可解すぎますわ!
こんな時期なのに何ですが、今さらながら、皐月賞を振り返ってみようと思います。(^^;。
ホンマは先月号で書ければよかったんですが 、皐月賞は締め切り直後に行われたんでタイミングが合いませんでした。で、なぜ今ごろ皐月賞なのか?なんですが、このレースはあまりにも不可解な部分が多く、見る人によって全然違うものに見えるんじゃないかと思います。私には今までに経験したことの無い、お粗末なG1と感じました。お粗末な部分その①。このレースは1分58秒5という素晴らしいの走破時計でした。しかも連続開催の2開催目、おまけに最終日にマークされました。普通なら超好時計で拍手喝采モンです。さて皆さん、ここで冷静になって考え直してみてください。考えれば考えるほどこんなおかしな話はないと思いまっせ(;)
まずコースですが、初日から8日間連続でAコース使用し、残り6日間をBコース使用です。仮柵の移動は内から外なので、普通に考えれば馬場の内側ほど芝が傷んで状態は良くないはず。6日目以降、ゴール前では外目の比較的フレッシュな芝を走れる差し・追い込み馬が伸びてくる状況が予測できます。がしかし、なかなか前に行った馬が止まりません・・・。そればかりか、いつまでたっても前が止まらない競馬ばかりです。それほどまでに内の芝状態が良いのでしょうか?
時計面でも不可解なことだらけ。芝のレース数が少ない時期ですのでペースを無視し単純に比べることは危険でもありますが、各距離とも1開催目と2開催目の平均時計を比較してみますと全く遜色なく、それどころか、2開催目の方が速かったりもします。これはどのように解釈すればエエのでしょうか?「開催が進むにつれ、馬場は傷み、時計は掛かる」これが常識です。が、この現象は常識では考え難いことです。技術というものは進歩します。2開催目にして、これだけの時計が出る芝状態を維持出来るまでに進歩したのならそれは非常に素晴らしいことです。
けどエエ加減にさらさんかいJRA!芝の上から何やら撒いてるそうやないか!?それはウッドチップだったとか砂だったとかいろんな噂が流れているけど、間違いなく何かはバラ撒かれ、通常の芝でレースが行われていなかった事だけは事実らしいっす(;)。しかもそのモノはご丁寧にも緑色に着色までされていたらしく、レースを終えて戻ってきた騎手の勝負服には緑色のカスが無数に付着していていたとも・・・。しかし、なぜその様な小細工をする必要があったんでしょうか?時計を速くする為に施された処置か?いや、これはチョッと違うような気がします。硬い馬場、スピードの出る馬場で故障馬続出が問題になる昨今、スピードをウリにする必要性は全然ないと思います。何かをバラ撒いた結果仕方なくスピードが出る馬場になってしまった、と考える方が妥当だと思います。では何の為に?あくまでも推測に過ぎませんが、おそらく、傷んでボロボロの芝を隠す為、あるいは保護する為ではないでしょうか。さらに強引に推理してみると、この不況でJRAもどこかで経費削減をする必要がでてきて、それが少なからずも馬場の維持費にまで及んでいて、その結果、芝をいい状態で維持することよりも、見かけだけ緑色にする方が安価でありその方向を選択した、なんて考えさえ浮かんできます。でその副産物として、時計が速くなった、とか???
昨日1回新潟が終了したが、こちらも同じように馬場状態に問題がありました。なんと開幕日から芝が剥げ剥げのボロボロ。JRAの発表によると、芝の発育状態が思わしくなかったとのこと。 しかし、過去にこのような状態で開幕を迎えた競馬場は記憶にありません。改修前の新潟競馬場で芝発育状態が思わしくない時が何度かあり、その時は悪い部分を張り替えて、パッチワーク状態でしたが、造園課の努力の跡がみられましたわ。がしかし、今回の新潟競馬場の馬場に関しては、申し訳ないけど、努力のカケラも感じられません・・・。
このことからも、中山競馬場の芝に何かがバラ撒かれていたのは、維持費削減が原因だという推測も、案外、邪推ではないような気がします。どちらにせよ、人工的に時計が速くなる馬場だったとすれば、皐月賞のあの走破時計は全く意味のないモノになります。新潟競馬場が改装された時に外周りの2000Mで出るタイムにみな度肝を抜かれたと思いますが、それと同じようなモノで、同じ土俵で語られるべきモノではないんじゃないでしょうか。
中央の騎手にはムカツキまくり
お粗末な部分その②。勝った騎手、2着に来た騎手は、素晴らしい騎乗だと思いました。まぁ素晴らしいといってもあの方達にとっては自国で騎乗している時のように普通に乗っただけやと思います。
何がムカツクかといえば、中央の騎手のヘタクソ加減!中でも断然の実力馬に騎乗しながら屁みたいな騎乗をした四位!こいつは誰の目から見ても最悪な騎乗。あちこちで散々叩かれたやろから、これ以上のことあえていいませんが・・・(;)。
それにしても中央の騎手は揃いも揃って中国製の体内時計を持っとるんか?自分でペースが把握出来る人間が一体何人いてるんか疑問ですわ。話は少しズレますが、同じ日の阪神競馬場には岩田・鮫島・川原という3人の地方ジョッキーが参加していました。主要騎手が中山参戦という事も理由の一つでしょうが、これらの地方騎手は我がもの顔で暴れ放題、好き放題!騎乗技術の違いで馬が動くのはわかりきっていることですが、これほどまでに違うんかと改めて見せつけられました。
いつだったか外国人騎手&地方騎手に比べると、中央の騎手は騎乗技術がかなり劣るということを書きましたが、エエ加減に自分らもそのことを認めて練習に励むとか騎乗技術の上達を目指して欲しいモンですわ。そやけど年間1勝でも普通のサラリーマン以上に食べて行けるような、なまぬるい現状がある限り期待薄でしょうね(;)。
馬だけじゃなく騎手の性能にも注意しましょ
で、話を戻しまして皐月賞。あの速い時計で前残りになった原因はなんでしょうか。答えは体内時計の勘違いというか性能の違いやと思います。テレビでレースを見ていて伝わってきたものは「こらやばい(~~;)ゆったり流れ過ぎや。これじゃ後ろの馬は届かんわ・・・」でした。
しかし、中間の1000M通過ラップが60秒を切った瞬間…「えっ!?そんな速いん?んじゃぁ届くかも(^o^)」って思いましたよ。
私のように時計を気にせず馬の雰囲気と全体の流れだけを見ている者には、全然速そう な流れに感じませんねんけどね。そして3コーナーからレースが真っ二つに割れました。内を通る組と外を通る組。極端に言えば京都の内回りと外周りの別のコースを通るようなモンです。後方から他馬の外々に馬体を併せて行った騎手たちは、恐らく肌が風をきる感覚等で体内時計は実際の時計通りのラップを刻んでいたと思われます。
つまり、H(ハイ)ラップで前の馬がタレてくると読んだので外から交わしにかかったと思います。普通ならそれで正解だったのでしょうが、当時の中山はそれが通用しない馬場でした。3~4コーナーでの各馬の展開はスローで流れた場合のマイル戦そのもので、極端に言えばコンパスの針とエンピツの関係。実際の1000M通過ラップは59・2ですが、力一杯に走って出たソレと普通に走って勝手に出たソレとでは全く意味が違いますよね。時計が速く出る馬場だったために普通に走って出た時計だから、馬にとってはH(ハイ)ラップでもなんでもなく騎手の体感速度だけがH(ハイ)ラップだったというお粗末な結果です。後方の各騎手たちが、「結果的に前が残る競馬になった」とコメントを残していたようですが、これらは、「フタを空けてみると前残りで訳がわかんない・・・」といっているようなもの。
そんな中、安藤勝巳騎手だけは、「もっと早く動いて居れば良かった」と道中でスローを確信していた風の面白いコメントを残しておられました。恐らく肌が風を切る感覚だけでなく、馬の手応え、雰囲気等も含めてペースを感じ取る体内時計が備わっているので、他の騎手とは違う気配を感じ取れたのではないでしょうか。このレースではサスガに騎乗、スタートで後手を踏み、一頭だけポツンと離れた最後方を進んでいました。面白かったのは3コーナーからで内ラチ沿いをキープし見る見るうちに前との距離を縮め、勝負になるポジションまで同馬を導いた場面です。ここは誰が見てもアッと感じたのではないでしょうか。前が残る展開だからこそ内に進路を取り、距離のロスを最小限に防いだのでしょう。レース後のコメントからもこの騎乗の意味がうかがえます。
ノーリーズンを1着に導いたドイル騎手も同じようなコース取りで同じような早め早めの騎乗をしていました。このレースの本質はすべてこの場面に集約されていると思います。馬が普通に走って出る速い時計は必ずしもHiペースではない事。それを感じ取り判断するのが鞍上の役目。1.2着を外国人騎手が独占したのも要するに騎手としての総合面の性能の違いではないでしょうか。そして、最後に。皐月賞の結果が馬の能力だけで決まったものではないことは明らかであると思います。
さて、ここからはダービー回顧ということで、ダービーの翌日に滑り込みで書いております。というのも、ほとんどの競馬評論家、マスコミが疑ってかからなかった皐月賞の結果を、ダービーの結果が出る前の6月号で、私が酷評(?)した一件があるからです。
で、結果ですが、先月号の見出しで大きく書いてあったことに加え、今月号でも書いたことがそっくりそのまま的中ということで、大威張りやん(^o^) NHKマイルCを使ったギムレットが勝ったことまでは正直、デキ過ぎで、ノーリーズンやタイガーカフェがぶっ飛んだことだけで百点満点ですわ。一般競馬ファンの素人さんならまだしも、ダービーでノーリーズンやタイガーカフェに重い印を打っていた競馬評論家やマスコミは、あんな適当な認識で、反省しいやって感じやね。