2006年11月

木下健&タツローの「新聞で簡単にできるラップ理論」必勝法②「好走ラップタイプ別馬リスト500万下バージョン」特別掲載!

12番人気トーセンシャナオーを積極的に買える「ラップタイプの奥義」

担当さんもアッサリ万馬券的中

 読者の皆さんから、「儲かるんとしても、あんまりややこしい方法はカンニンや。もっとわかりやすい簡単なほうほうはないんかいな?」

 という声が多いと聞きます。正直な所、つい先日まで書いていました「小倉芝1200ドカンラップ理論」も、わたし的にはごっつい簡単な方法やと思って紹介したんですが、「イマイチよーわからん」みたいな意見も聞きました(~~;)。

 ほんだらこれでどや!みたいな感じで前回、【お父さんにもやさしい、競馬新聞で実践できるアナログ馬券術】というコンセプトで『簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術』なる予想法を紹介しました。これでややこしかったら、正直私にはお手上げですわ(^^;アセアセ・・・。

 しかし、前回の話ではまだややこしいっていわれてるかもしれんということで、今回はいくつか「的中事例」を挙げて、前回のおさらいをしようと思います。

 実は先月号の内容の打ち合わせのときに、「この『簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術』」っていうたら担当さん、「うーんイマイチよーわかりませんが、まぁ時間もないんでとりあえず書いてみてください」みたいな反応やったんですわ・・・・。実際、書きあがった後もなんか煮え切らんかんじでしたしね(^^;。ところが先週(この原稿を書いている前週)です、弾んだ声で電話が来ましてん。

「あの“3分クッキング”使えますよ!先週の新潟10Rの弥彦特別で万馬券、簡単に取れました (^0^)/」 せやさかいに、最初から使えるってゆうてまんがな(-_-;)でもこれ、先月号の発売前なので無念。

[M1]と[M2]タイプで上位独占!

 ではおさらい。 まずやり方は、次頁の「簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術の実践方法」をお読みください。そして的中事例ですが、担当さんが当たったてのもあるんで、9月2日新潟10R弥彦特別で説明します。

 まずは先月号(10月号)を引っ張り出してきて、110ページを開いて「好走ラップタイム別馬リスト」を見てください。次に弥彦特別の出馬表に、図①のようにアイウエオ順にピックアップして、新聞の馬名の下に「タイプ別の記号」を書き込んだとします。

 あ、このとき、リストに載ってない馬は、何も書き入れなくてもいいですから。一応原稿でも整理しておくと、[FA]⑫ニシノセレッソ、⑮メジロベネット 、[M1]①アミュレット、④トーセンレーサー、[M2]⑦オールピュール、⑧ドリームパートナー、⑩アグネスパウエル、[LO]なし、[EX]③ショートローブス、⑪アフリカンビート、がピックアップできます。

 そして、先月号で紹介した使い方の所で「今回ペースを握る馬がカギだ!」と小見出しをつけましたが、「今回の弥彦特別ではどの馬がペースを握るやろか?」というところから予想が始まります。

 ざっと馬柱を見渡しますと、3走続けてハナを切った④トーセンレーサー[M1]と、2走続けてハナを切った⑪アフリカンビート[EX]の2頭が自然と浮かび上がります。

 あとはこの2頭のうち「どっちがペースを握るか」という話で、その馬と同じタイプの馬たちだけを買えばええだけですわ。ね、簡単でしょ(^^)。

 「ん?どっちがペース握るかワカランて?」ええんです、ええんです、そんなもんどっちでもええんですわ(^0^)ワハハ。『簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術』やさかいに、自分の好きな方、いや自分の買いたい馬と同じタイプの方、いやいや、もっともっというならば、人気薄の馬がたくさん混じってる方を選んでもええと思います。

 いや厳密には、どっちがペース握りそうか予想したほうがエエのは間違いないですけど、今は難しく捉えて欲しくないんで、とりあえず自分の好きな方でやってみてくださいな。

 きっとウチの担当さんもアフリカンビートが人気やったさかい、トーセンレーサーと同じタイプの馬を選んだだけやと思います(そのとーりですBY担当)。

 で、運よく[M1]タイプのトーセンレーサーがペースを握って、④⑦①の順で[M1]と[M2]タイプの馬同士で決着し、3連複は4万5310円つきました(^0^)。

 前号では、「ちょっと微妙なのは[M1]タイプだった場合は、他の[M1]タイプはもちろん、[M2]タイプも絡めた馬券を購入するとええと思います」と、書きましたが、まさにこの弥彦特別みたいに[M1]と[M2]が混在して決着する場合が多いので、保険のつもりで少し手広く買っておく方がええと思います。

 もうひとついうとくと、やはり競馬に絶対はなくて、同じタイプで上位3頭がびっちり固まることもあれば、1頭違うタイプが紛れこんだりもしますんで、柔軟に対応してもらえればと思います。

「簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術」の実践方法

●用意するもの
 競馬新聞と本誌掲載の「好走ラップタイプ別馬リスト」と赤ペン

●基本コンセプト
 木下の友人で、03年3月号で「2億4000千万の男のラップ理論」で本誌初登場したタツロー氏の「ラップ理論」 がベース。「ラップ理論」のキモは、《各馬には各馬の、己が能力を発揮できるペース(=ラップ)がある。自分にあったペースなら好走するし、合わないと凡走する》というもの。なので予想の前には、各馬の「合うラップ、合わないラップ」を分析し、予想の際には「今回はどんなラップになるか」を予想して馬券を買う。手間はかかるが精度は極上。これを簡単にアレンジして、新聞とリストだけで実践できるようにしたのがこの方法。馬のタイプ分類は、次の通り。

[FA]タイプ・・・5F60秒を切るような速いペースを好むタイプには速い(Fast)の頭文字をとって[FA]タイプと分類。

[LO]タイプ・・・5F62秒以上の緩いペースで好走するタイプの馬は緩い(Loosely)の頭文字をとって[LO]タイプと分類

[M1]タイプ・[M2]タイプ・・・中間の60.0秒~61.9秒までのラップで好走するタイプの馬を(Middle)の頭文字をとって[M]タイプと分類するが、この[M]タイプは幅が広いので60秒台で好走傾向が見られる馬を[M1]とし、61秒台で好走傾向が見られるうまを[M2]とする。

[EX]タイプ・・・以上のように明確にタイプが判断できる場合に限り4つのタイプに分け、好凡走傾向がハッキリしない馬には例外(Exception)として[EX]タイプと表記。

 前号では「6月30日以降に1800m以上の芝レースに出走した、1000万クラス以上の馬」だけに絞って「好走ラップタイプ別馬リスト」掲載。これが好評だったので、今回は500万条件まで加えた最新のリストを掲載した。

●予想の手順

①馬券を買うレースの出走馬の「ラップタイプ」を次項のリストで調べて、新聞に書き込む(その際リストにない馬は、しょうがないのですっ飛ばすか、自分でテキトーにタイプを決め付けるといいだろう)

②「今回ペースを握ると思われる馬」のアタリつける。

③アタリをつけたら、基本的には、その馬と同じタイプの馬で馬券を構成する。

 例えば今回は逃げ馬が1頭だとして、その馬が[FA]タイプなら、[FA]タイプの馬だけで構成される馬券を購入するということ。ちょっと微妙なのは[M1][M2]タイプで、「ペースを握る馬」が[M1]タイプだった場合は、他の[M1]タイプも勿論、[M2]タイプも絡めた馬券を購入するとよい。またリストはこの使い方だけでなく、「人気馬のタイプを調べる」とか「レースの流れを予想する」とか、いろんな応用が可能。

「危ない人気馬」を切ることもできる

 次はまたちょっと違った使い方を書いてみたいと思いますが、例えば9月2日札幌HBC賞。

 このレースは140万馬券が飛び出したレースで、皆さんの記憶にも新しいと思いますけど、1番人気は藤沢和厩舎のフェラーリファイブ。岩田騎手騎乗で3.0倍の単勝オッズでした。

 このレースでペースを握ると思われた馬は、3走続けてハナを切ってきたスルーレートやったんですが、同馬は先月号のリストでは、[LO]タイプになってますよね。

 一方、フェラーリファイブは[FA]タイプになってますよね。スルーレートがペースを握るとなれば、この時点でフェラーリファイブは「怪しい1番人気か?」ってことが判断できたわけですわ。

 いや、「お手軽3分クッキング」なんで、エラソーに「判断できた」なんて言い方はやめときましょか(^^;)。「怪しいぞーっ」て疑ってかかることもできたわけですわ(^^)。

 ま、的中までは程遠いですけど、同じ[LO]の3着タガノボーディングを拾うことは容易に出来たわけですね。

500万クラスまでリストを拡大!

 余談ですけど、この「好走ラップタイプ」は常に見直し、変更しています。いろんなペースを経験することで好走傾向が変わってくる馬もいますからね。

 先月号では「1800m以上で1000万クラスのレースのみを対象に好走ラップタイム」をピックアップして掲載しましたが、実はクラスが上がるほどペースに関係なく好走する傾向、つまり[EX]タイプで好走する馬が多くなってきます。対応できるペース幅が大きいからこそどんどん勝っていけるので、これは至極当たり前のことなんですけどね。

 [EX]タイプといえば、セントライト記念の12番人気トーセンシャナオー。前走が500万条件だったので先月号のリストに入れられませんでしたけど、実はこれ[EX]タイプ。2着のトウショウシロッコも[EX]タイプで、こっちはしっかりリストに入ってます。ということですんません、馬連の1万8410円、しっかり獲らせていただきましてん。でもって的中した直後に自慢がてら、担当さんのケータイにメールしたりましてん(^^;)。したら返事は、「次号絶対、500万クラスも載せましょうよ!絶対!」って打って変わって乗り気なんですわ(^^)。

 というわけで、今月号では芝1800m以上の500万クラス条件馬まで広げてリストを掲載してもらいました。本来この『簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術』は、500万クラスくらいの方が向いていると思うんですよね。ただ500万までとなると、一気に頭数が増えてしまって掲載しきれんので、便宜的にこの1~2内に出走した馬限定でリストを作成しましたのでご了承ください。

 最後に、簡単にですが、500万クラスの例で8月27日12R石狩特別を挙げときます。

同レースは1~5着までを1~4番人気馬が独占したんですが、2着には9番人気のマイネルバシリコスが入って3連複5万1920円の高配当になりました。

 勝ち馬のアクシオンはここまでダートの経験しかなかった馬なんで、タイプ分類することは不可能でしたけど、2~4着馬に関しては、当レースまでの成績から[M1]タイプに分類することができました。マイネルバシリコスは、人気や成績からは狙い難い馬ですけど、『簡単お手軽ラップ風3分間クッキング馬券術』でいけば狙える馬になってきます。

 先月号でも書きましたけど、あまり深く考えず、出目感覚でお手軽に。これがこの馬券術の長所ですから(^^;)。好評であれば、次号は芝短距離やダートまで手を伸ばせればと思いますわ~(^^)。