最強の法則2000年12月号
軸とヒモの判別が勝負の第一段階
人それぞれ馬券スタイルに違いがある事は今更取り上げる事でもありません。馬券生活者同士にも、もちろんスタイルの違いが有ります。
有るXXと言う馬券生活者は▲▲と言うレースを的中させたが、一方の○○と言う馬券生活者は▲▲と言うレースを予想する事すら出来ず見送った・・・。
一体どっちの馬券生活者が凄いのか??これは全くの素人考えで、当の本人達にとってはどっちでもエエ事やと思いますねん。全く余計なお世話ですわ(~~;)。この事は予想家にも同じ事が言えると思います。
どの方法が優れいているか、どの方法が凄いのか、と言うわけではないと思います。
他の馬券生活者にも何人か知り合いは居ますが、基本的に似ている部分はコンスタントに生活費を捻出する手段を、自分に見合った方法で確立していると言う点です(^^)。
と言うわけで、今回は私の馬券の買い方と言うことで書いてみたいと思います。
10人寄れば10通りの予想が有るように買い方にも人それぞれのやり方が有ると思いますねん。今回は私なりに正道と思う、買うレースの選択方法や買い方を図式で併せて紹介させて貰います。
自分のスタイルに近いと感じる人が居る筈です。参考になれば幸いです(^^;。
チャート①をご覧になってください。
まず、一日36レースある中から必ず勝ち負けの勝負が出来るであろうと思う馬を前日予想で人気に関わらず探し出します。この作業をⅠと呼ぶことにします。私の場合、予想に競馬新聞等は利用しませんので当日人気になる馬を判断しかねる場合が有りますが、それはそれで逆に良いと思っています。
さて、この時点で重要な事がひとつあります。一般的に競馬愛好家は予想する時点で
「何となくこの馬が来そうやなぁ・・」
「2着やったら有るやろ・・」
「1番人気やしなぁ・・」
ってな風に、選択基準を曖昧なまま、買う馬を選ぶ事が多くないでしょうか?。多くの場合、それはそれで良いんじゃないかと思います。しかし、今回の場合はそう言う曖昧な基準でピックアップするのではなく、しっかりと勝ち負け、いえ勝つ可能性の高い馬を選んで頂きたいわけです。
「この馬が着たら良う付くし、オモロイんちゃうの?(^0^)」
てな判断基準は今回に限ってはなるべく抜きにしてください。
日によっても違いますが、前日予想の時点で勝ち負け出来そうな馬は、約5頭~10頭ほどじゃ無いでしょうか。私の場合その程度しか判りません。全く見当が付かない日も中にはあるでしょう、それはそれでエエんやないですかぁ。勝ち負け出来そうな馬が見つかったレースではその馬を軸と考えAへ。それ以外のレースはBへ進みます。そこでの作業をⅡとします。
Ⅱではヒモ馬を探す作業になります。
ヒモとなりそうな馬が何頭もいると感じるレースとそうでないレースがある筈です。Ⅰで選び出した馬は多くの場合人気を被っている場面が想像できます。ですから、なるべく点数を絞って買い目を決定させる必要が生じます。でないと的中しても回収率が低く、あまり誉められた物ではありません。
ヒモ馬を選ぶ理想としては3頭ほど、軸馬の人気次第で、場合によっては6頭ほど、その辺りが限界ではないかと思います。
この作業で紐馬が3~6頭に絞れた場合はCへ。
メンバー中、軸馬の能力だけが突出して居ると感じ、ヒモは全く判らない場合。アッと驚くような人気薄の馬が来る可能性も有ると感じるような場合はDへ。
軸馬と紐候補は比較的能力も接戦、紐となる馬同士の能力も混戦と感じる場合はEへ進みます。C以降の作業をⅢとします。
単複も照準に入れた馬券買いで攻めろ
Ⅲでは回収率期待値の計算をします。日常の競馬において、 あらかじめ自分が納得する回収率期待値を設定しておく事をお薦めします。私の場合は一応の目安として300%としています。一レース辺りの投資金額を一定としている場合、理屈では3レースに一回当たれば元返しで損はしないと言った具合です。
Ⅲの作業まで問題なく進むレースでの馬券種は馬連・枠連が最適です。場合によってはワイドも有効だと思います。
さて、Ⅲの作業では回収率が少しでも高くなるように工夫します。その一つとして何点かを元返しとする方法です。もちろんヒモ候補が6頭見つかり、どの馬が来た場合の回収率期待値700%を超えているレースではわざわざ元返しの買い目を設定する必要など有りませんが、殆どの場合300%に成るか成らないかの狭間だと思いますので、少しでも回収率をアップさせる為に4頭選んだ場合なら1頭だけ、6頭選んだ場合なら2頭だけと言う感じで、連対する可能性が低いと感じる馬を元返しに成るように回収率を設定します。この時に注意したいのは人気は気にしないと言うことです。自分の率直な考えで連対の可能性が低いかどうか判断する方が後悔も少ないし、回収率アップに繋がる事にもなります。
ここまで絞りきれればFへ進み、Ⅳの作業、すなわち勝負です!。
Ⅲの作業で納得行くような回収率期待値が設定できなかった場合はGへ進み軸馬の単複勝負に頭を切り替えます。ここは先ほどⅡの作業でDへ進んだ作業です。この作業をⅤとします。
Ⅴでは、ヒモがどうも不明だとか期待値が低いままでのレースをどう扱うかと言うことに徹します。私はこんな場合の馬券種には単複を絶対的にお薦めします。なぜ単複なのかと言うと回収率期待値は低いですが、確実に儲けを 生むと言うことで《勝つ競馬》と言う部分で、大変重要なポイントを占めているからです。完全に頭を切り替えて単複勝負に徹してください。
さてその他の項目を手短に説明します。作業名をⅥ・Ⅶとしました。どちらも基本的には見送る事をお薦めします。ただし、Ⅵでは時には軸馬から1~2頭へのワイドも有効な場合が有り、Ⅶでは時には何頭かの馬連やワイドでのBOX馬券が有効な場合が有ります。特にⅦの場合は、軸馬さえも見えないレースなのですから、いっその事荒れることに期待して人気の馬をブッタ切ったBOX馬券なども面白いと思います。
一レース辺りの投資金額は言うまでもなく、Ⅳ>Ⅴ>Ⅵ>Ⅶとなります。
全てがイコールでは勝てるもんも勝てませんわ(~~;)
先の方法で馬券を購入した一日を紹介します。手元に当日の新聞が残っている方は合わせてご覧いただければ良いかと思います。
欲をかかないことで生き伸びられる
例に挙げる日は10月8日、前日予想で36Rの中から勝つ可能性が有ると感じた馬を表①に表しました。
東京1Rでは作業Ⅱで紐が選びきれず【Ⅴの単複】を選択しました。カリーノカフェに勝ち負け出来る可能性はあっても勝ちきれると言う自信が無かったので迷わず複勝を選択し1万円を購入。ここはそれで正解だったようです。
次に福島2Rを小額購入。軸馬の定まらないレースでしたので波乱に期待、メンバーも薄い事からダートのセオリー、前で競馬出来そうな馬と言う条件を逆手にとって後方から差してきそうな馬、2=3=5のワイドBOX馬券を購入。見事にワイド3=5¥11440も投票ミスで馬連になっており撃沈・・・(T_T)
京都2Rではオッズが低すぎてセレーノからでは【Ⅳ勝負レース】に持ち込むことが出来ません。単勝を買うつもりだったのですが1.5倍と言うオッズは自分の思い描いていたオッズよりもかなり低い物でしたし、複勝は1.0~と言う悲惨な状況でしたので、見送ろうかとも思いましたが、セレーノの連対がかなり濃厚だと感じましたので、先ほど東京1Rで儲かった分を馬連3=5で1点だけ購入しました。1点に絞ったのは単純に回収率の問題です。ヤマを張った結果で金額も少ないですが450%になったのはマズマズ優秀だったと思います。
東京5Rでも1R同様、作業Ⅱでヒモが選びきれず【Ⅴの単複】から複勝を購入。購入金額は東京1Rと京都2Rの利益を合計した9千円。スガノチェリーを軸馬対象とした理由は以前、最強の法則に書きました東京競馬場ダート1200M・1400Mの法則に基づいてです。
福島6Rでも ヒモに迷い、馬連を購入したところで期待値が低いため単複勝負に切り替え、ここまでの利益分の約半分を単勝で購入。
京都7Rはヒモにフミノストーム・マルブツタイム・ファンドリミラクル・エイシンローレンスを選択。しかし、ウイン&マルブツのオッズは3倍強と1点でしか買えない低いオッズでした。 前日から京都のダートコースは非常に乾いており、前で競馬した馬しか届いていない状況でしたので、ウインとマルブツでは余りに脚質の違いが有る事から、この組み合わせは絶対無いとヤマを張り、ウインからマルブツを除いた馬へ3点。回収金額がほぼ同じようになるように設定し期待値は380%程度。購入金額は勝負レースと言うことで3万円。結果ウインが1着、2着にはフミノが入線し¥1070の配当、この組み合わせに配分した金額は1万7百円で払い戻しが11万4490円。ここまでのトータル利益が楽々10万円を超えました。 私は1日のノルマを6~7万円と設定しているので、後はノルマを下回らないように競馬を楽しむだけです(^0^)。
東京8Rはトニーボス以外にもう1頭気になる馬が居たので見送り。京都8Rは締め切りにあいまして、ラッキーでした。外してましたからね(^^;。
その後は気持ちを楽に持って軸馬の複勝を購入する程度にしました。それでもそれなりの成果は有ると考えたからです。
東京11Rのトゥナンテだけはもう2頭軸馬として気になる馬が存在したため、3頭で馬連BOX、その他にも穴で気になる馬が3頭いたので、トゥナンテからその3頭にワイドで購入。運良くワイドが引っかかってくれました。
表に上げた以外にも福島2Rの様に軸馬の見つからなかったレースで穴目を期待して小額ながら購入しました。結果は言うまでもなくハズレです(~~;)
この日の純利益は12万円ほどでした。結局7R終了時点からさほど伸びたわけでもありません。皆さんもご存知のように博打なんて所詮そんなもんですよ。有る一定の利益が上がればその時点で切り上げるか一定金額を残して遊び程度にやる方が得策なんです。
今回一番伝えたかった事は、派手に見える配当以外でもこんなに簡単に勝つことが出来ると言うことです。見てもらうと判りますが回収率は僅か176%です。でも、実際に財布から出た金は 、東京1Rの1万円と京都7Rで追加した9千100円だけです。いかに少ない掛け金で儲けるかと言うこともコツですわ。
その為には馬連に関わらず単勝や複勝を自分の自信度に併せて使い分ける事が必要です。それ以外にも勝負気配が有る馬を減選する力が重要です。なるべく欲を描かず、かつ冷静に、勝つ可能性が有る馬を見分けられれば、その馬を中心として色々なパターンで馬券を組み立てて行けば良いだけの事なのです。馬連なんか買っても次から次へと当たる事なんて滅多に有りませんわ(^^;。
皆さんもそうでしょ??
木下健の重賞回顧
府中牝馬特別『エリザベス女王杯で買える馬は』
一見、トゥザビクトリーの強さだけが目立ったレースとなりましたね。ただしペースは超スロー、それに加えて同馬の上がり3Fタイムは33.5という驚くような時計。どうあがいてもこれでは後方からでは届きませんわな(~~;)。元々同馬は4歳時から牝馬で一番好きな馬で、一番強いと信じていた馬ですので素直に嬉しかったです(^^)。
ただ、ひいき目を捨てて指数換算してみたところ手放しで喜べた内容とは若干違う気もしました。フサイチエアデールは以外にも伸びを欠いた様に感じましたが、上がり3Fの時計から、それなりに形は付けたでは無いかと思います。また当日は後ろからは届きにくい馬場状態でした、どうしても後方脚質の馬では分が悪かったと感じますので、多数の後方脚質の馬達もあの着差は十分に埋められる物と考えます。
さて、本番での私の見解ですが、人気になると思われるトゥザ&フサイチ両頭に死角があるとすれば距離じゃないでしょうか。トゥザは1800Mまでが本当のベスト距離と考えています。フサイチは2000Mまでがベスト距離と思っています。残り1Fで逆転まで可能な馬が居そうで仕方有りません・・・。