最強の法則2002年5月号

強烈な印象を残したレース、本当に強い馬・実は弱い馬

 いよいよ、春のクラシックが始まりましたね。この号が店頭に並ぶ頃には間違いなく桜花賞は終わってますけど、皐月賞(4月14日)には間に合うんでしょうか?発売日は毎月13日ですけど、微妙なとこでしょかね?

 軽い気持ちで皐月賞の予想をしてみたいと思います。

 皐月賞は1回中山開催から10日間続けてAコースを使ってきてのBコース使用の最終日なので、雨で泥濘でもしない限り、外からの差し馬を狙いたいと思います。各馬の評価も3月号で書いたモノとは少し考えが変わってきてまして、とりあえずローマンエンパイヤは弥生賞で強さを再確認出来ました。

 しかし、アーリントンCを見たとき、以前は無印評価だったタニノギムレットは2000Mまでならメチャメチャ強いかも・・・もしかしたら武豊騎手も皐月賞はモノポライザーやなく、こっちを選びたいって思ったんやないかなぁー?と感じました。ただ、スプリングS出走は余計やったと思います。

 まぁアレコレ考えても結論も出んしローマンとタニノの馬連、もしくはワイド1点であっさり行ったろかって思い始めてます。(-_☆)キラリ。

 穴馬ならセヴンスバード・ダディーズドリーム・テレグノシスあたりかも・・・。ただ、いずれもダービーの方がエエかもね。

 さて、話は変わりますが連載が始まって、もう四年目になるんですね。

 すっかり忘れてましたよ(^^;) その間、《レベルの高いレース》と言う話題を中心に実際に役立つ情報を書き続けてきたつもりやったんですけど、今になって思うと、よくもまぁネタも尽きずにこんだけ書いてきたなって思いますわ(^^;)

 まだ触れてない話題はなんやろなぁーって毎月考えてますねんけど、レベルの高いレースがあるんやったら間違いなくレベルの低いレースってのも存在するはずですよね?

 まぁわざわざそれを見つけ出して、チェックする必要もないでしょうけど、それってどんなレースなんかなって思います。例えば、モビーディックの新馬戦の内容は世間でベタ褒めされてるほどたいしたモンや無いと以前書きましたが、《評価ほども実力のない馬》というのは確実に存在します。レベルが低いレースとは意味合いが違ってきますけど、そういう馬を見抜く力がつくと大いに役立ちますよね。

 一般的に、どんなレース振りの馬が人間の記憶に残るかというと、強烈な末脚で後方から差しきった馬ではないでしょうか?しかも並ぶ間もなく差しきってしまったりすると「こいつは凄い!!」ってインパクトが残りますよね。

 しかし末脚というのは、よっぽどの力差がない限り、前に行く馬の脚がタレているから届くわけで、必要以上に強烈に感じてしまうもの。だから、全体の流れを把握した上で見定めないとアカンわけです。

 モビーディックの新馬戦を例にとると、①逃げ馬、②先行馬、③早仕掛けでマクッタ馬、④マクッタ馬についていった馬、⑤最後に脚を使った馬、にわけることができます。モビーデックのレースぶりは、先行していたが仕掛けが遅れ包まれた分、内のポケットに納まる形になり、タレる馬の横を差し切った④もしくは⑤のパターンですので、強烈な印象が残り勘違いしてしまう人も出てくるのでしょう。このような展開で意味のあるレースを経験したのは、差し切った馬でもなく、早仕掛けでマクッタ馬でもなく、逃げ・先行馬であるケースが多い。先行する馬は、向正面から直線の入り口までに凌ぎ合い、競り落とし合いのレースをしているわけで、さらに早仕掛けをされる展開では、入れ替わり立ち替わり襲い来る馬の追撃を振り切り粘る事を強要されます。つまり、ローからセカンドにシフトアップして、スピードに乗り切らないうちにサード、トップと変速しないと置かれてしまう展開です。

 2月23日、中山11R内外タイムス杯、トニーボスが3コーナー手前から一気に早仕掛けをしマクリました。蛯名騎手が中山1800Mでアホの一つ覚えのように使う戦法です(^^; ゴール手前、同馬が単独先頭に立ちますが、そのあたりで力尽き、後から仕掛けた馬に差し切られ、逃げた馬にも差し返されました。まぁこの戦法で最後まで持つにはもっと力差が無いと無理ですから、押し付けられた同馬が可愛そうだったりします(~~;)

 さて、こんなレースでは早仕掛けでタレたトニーボスや後方から差し切った馬が厳しい内容、良い内容と考えがちですが、先に述べた理由から私は前で競馬をした馬がもっとも厳しい内容だったと考えます。このレースで2番手を先行し大敗したグラスワールドは次走勝ってたりしますので3着だったオリエンタルシチーなんかが出てきたらホンマにオモシロイと思います。この号が発売されるまでに出走してこないことを祈ってますわ(^^;。