最強の法則2001年4月号

「阪神・京都ダート」狙い馬をガッチリ掴む!

これがプロのデータ解析だ!

 そろそろ春のG1が始まります。それに合わせてG1に役立つ話題!と行きたいところなんですが、毎度書いてますように興味が無いのでG1は他の人に任せて私は普通の話です(^-^)

 現在開催中の競馬場は多分阪神・中山・中京ですね。やはり簡単にお金になりやすいのはダート戦。この次期なら
まだまだダートも多いのでまずは阪神ダートの話題から。

 まず阪神コースと言えば直線に坂のあるコースと言うことが思い浮かびます。ダートコースに設定されている距離は1200・1400・1800でこれは京都と同じです。

 そこで阪神と京都の’98~’00までの過去3年間を良馬場限定で比較をしてみました。(表① 参照)


 とりあえず両コースに見られるのが逃げ・先行馬の勝率・連対率の高さです。これは前回も書きましたが、一般的なダートコースの特徴ですのでこの2つの競馬場に限ったことではありません。

 まず逃げ馬だけに注目します。

逃げ馬の連対率

 1200Mでは阪神が58.1% 京都が46.0%
 1400Mでは阪神が43.5% 京都が45.9%
 1800Mでは阪神が34.6% 京都が37.2%

 逃げ馬と言うのはレース中1頭、時には2頭ですので全体から見ると頭数も少なく、それでいて1200・1400での連対率は特筆すべきものであると考えられます。また京都に比べ阪神では連対率がアップする傾向にあります。特に阪神1200では半数以上が連対してますので予想する側にとって素晴らしいデーターであることは間違いないようです。

 次に逃げ・先行馬の連対率です。

逃げ・先行馬の連対率

 1200Mでは阪神が35.5% 京都が33.6%
 1400Mでは阪神が33.7% 京都が31.8%
 1800Mでは阪神が33.2% 京都が31.8%

 逃げ馬と先行馬を合計して見た場合、直線の坂で失速する馬は想像以上に少なく、影響は殆どないと言う現実が見えてきました。通常直線に坂のあるコースでは前が止まって捕まりやすいと言う印象を受けがちですが、実は阪神と京都を比較した場合大差ない結果となり、坂があっても前にいる馬は止まるどころか捕まり難い傾向が見られます。しかも距離が短ければ短いほどこの傾向は強くなります。

 その原因として砂の質の違いも有りますが、大きな特徴としてコース形態の違いが考えられます。京都1200・1400ではスタート後、直ぐに登り坂を迎えますが、阪神は下り坂を迎えます。下り坂のある阪神コースでは逃げ・先行馬が余計な力を使わずしてスピードに乗れる恩恵が考えられ、その結果前半で力を温存して直線に向かう展開となっている事の現れでは無いでしょうか。

 次に1800ですが、短距離同様逃げ・先行馬が有利である事に違いありませんが、短距離と比べた場合、先行馬の連対率は平行推移も、逃げ馬の連対率シェアが低くなっていき、その分をマクリ脚質馬が占拠しています。

 ただし、マクリと言うのはこの様な統計で見た場合、展開を加味しない通過順位だけで判断している面が有り、後方脚質の馬との判断基準が曖昧になっていますので若干信憑性が薄く有りがちなのは否めません。とりあえずその辺は無視してあくまでデーターとしてみた場合、直線だけで追い込む後方脚質の馬は完全に狙えないと言えますが、マクれる脚質の馬は狙って行って面白いとなります。

 さて、マクリ馬ですが3年間のデーターで該当馬が僅かしかいず、本来はそれを狙ってどうのこうのは無視しても良いかと思います。あえて狙うとすれば、逃げ・先行馬の連対率の高さから考えてペースが速くなりそうな場合よりも前回書きましたような出走頭数が少ないレースか、下級条件戦での完全に力上位の馬が出走してきた時、例えば夏の降級時期などに限られてくると思います。

 ここまでのデーターからの結論として両コースは形態は違えど全体的見た場合、やはりダートの基本、前で競馬出来る馬が有利。しかも阪神に限っては距離が短ければ短いほどその傾向が著しく強くなると言うこと。狙い方としては前走京都で逃げ・先行して捕まった馬は逆に阪神でこそ狙い時、阪神でギリギリ粘りこめた馬は京都では消しというパターンが言えるのではないでしょうか。

 もちろん全ての馬に当てはまる訳ではないですが、狙うには十分すぎる面白いデーターだと思います。