京都競馬場 × 京都南座・京都競馬場グランドオープン記念イベントに行ってきた
4月22日(土)にグランドオープンを迎える京都競馬場。4月30日(日)には、天皇賞(春)が3年ぶりに開催される。
グランドオープンの記念イベントが、京都南座で行われると聞き、ご招待チケットの抽選に応募してみたところ…なんと当選!
桜満開の京都。いざ南座にお出かけしてきましたので、今日はその様子をレポート。
南座へGO!!
歴史ある京都南座で開催されるイベント。
当選のお知らせメールには、「小奇麗な格好でいらしてください。」とか書いてあるのかと思いきや…あったのは注意書きとURLの記載が2行。
何のURLかというと、入場時に表示される電子チケットのもの。
当日はこれを見せて入場するわけですが、注意書きには『入場まで、画面にあるボタンは押さないでください。もし押された場合は、入場できません。』と記載あり。
「間違って触れたらどうしよう!?」と、当選時に一度確認してからは、入場受付までURLを開かなかった私達。係員の人に『チケットをもぎる』ボタンを押してもらって、無事入場できました。
電子チケットが標準であることを身をもって体験。転売も防止できて、たしかに便利。
さて、今回のイベントは、中村芝翫(しかん)・中村歌之助さん親子による舞踊と、そのお二人に安田美沙子さんを交えたスペシャルトークショーの二本立て。
来場時には、「センテニアル・パーク京都競馬場」のロゴうちわをいただきました。
初めて訪れた南座。歴史ある空間は、天井までキレイです。赤ちょうちんもいい感じ。
開演時間になると、開演ブザーとともに緞帳が上がり‥舞台上に現れたのは、大きな松と竹(セット)に、歌い手、三味線、太鼓、鼓、笛で構成された邦楽オーケストラの皆さま。
そこにすすすぃーっと現れる中村芝翫さんと中村歌之助さん。おぉ!見たことある人だーと思いつつ、動きに目をとられます。
親子舞踊の演目は「連獅子」。
解説によると、「獅子が子獅子を谷底へ突き落とし自力で登ってきた、強い子獅子のみを育てるというお話。」
歌舞伎の役者さんによる舞踊を見るのは、初めての私たち。
「あんなに、足で舞台を強く踏み鳴らすのか!」とか、「木の棒を持ってきた人が出てきて床で『タンタン』音を出すのか!」「いよぉぉぉ-ーーっ!って何度も言うんやぁ」と、いろんな仕掛けが気になりつつ、中村さん親子の、ピンと背筋が伸びた美しい所作に魅了されておりました。
歌舞伎と競馬の関係
今回は、歌舞伎 と競馬のコラボレーションのイベント。
「なぜ、歌舞伎と競馬?」と思っていたら、館内に展示にその答えを発見。
歌舞伎には、“馬”が登場する演目が多いこと。歌舞伎には及ばないものの、京都競馬場は開設されてから100年と、長い歴史を持つ二つの文化を掛け合わせるというコラボなのだそうな。
ちなみに、歌舞伎馬というのは…
歌舞伎馬
歌舞伎の馬は、現在の形になるまでに試行錯誤が重ねられてきました。明治時代後半までは本物の馬を舞台に上げたこともあったそうです。藤波小道具の工夫で、今の馬の形が完成しました。前と後ろに役者さんが入り、技術を駆使して重い馬に入って芝居しています。舞台を見る際は是非ご注目ください。
過去にも、歌舞伎と競馬のコラボがあり、昨年は「歌舞伎」と「競馬」の期間限定コンテンツ「歌舞伎ダービー」が公開されていたそうな。
※期間限定コンテンツのため、今は見られないのが残念。(※こちらは「歌舞伎ダービー」PR情報のサイト)
ライブ配信と競馬エピソード
イベント後半は、スペシャルトークセッション。
その模様は、Instagramでライブ配信され、「配信をご覧の方から、お三方に聞きたい質問を受け付けます。」という参加型の配信。
そのトークショーでは、競馬好きだった七代目・芝翫さん、八代目中村芝翫さんのお父様のお話が多くありました。
なんでも芝翫さん曰く「幼少期の私(八代目・芝翫さん)の、週末の遊び場は、父が連れて行ってくれる中山競馬場だった。」とか、「父(七代目)が亡くなった際『花を棺に入れてくれるな』という遺言があったので、花の代わりに馬の折り紙をお棺にいれることにした。馬にうずもれて、父は出棺されていった。」と。
また、八代目中村芝翫さんが今も忘れられないのは「舞台の日に、父が楽屋で馬券を買わないかと言ってきて、たまたま購入したら的中。出演している私に、馬券が的中したことを伝えようと、舞台袖で手を振って跳ねている父を、『この人はいったい何をしているのか?』と思っていた。」というエピソードも紹介されていました。
そして、八代目中村家の次男坊の福之助さんは、日刊ゲンダイに競馬の話を連載中。
「なぜ、今回のイベントに呼ばれたのは歌之助なのか?!呼ばれるなら競馬界に貢献している俺の方じゃないのか!」と悔しがっておられたそうで、「展示してある『招き(看板)』はもらえないか?交渉してくれ!」と電話してくるくらいの競馬好き。そんな様子も披露され、会場は和やかムード。
また、長男の橋之助さんも、次男の福之助さんに負けないくらいの競馬好き。ライブ配信の質問コメントに「3連複、3連単買うならばどっち?」という質問を書き込んでこられ、「あいつ、今、舞台の本番中じゃないのか?」と父である芝翫さんに突っ込まれていました。
挙句、奥様の寛子さんからも「馬券を買いましょう!」とコメントが入って、家族総出で競馬推しの中村家。
ライブで体感してほしい!
トークショーで中村芝翫さんは‥
「コロナ禍になる前は、歌舞伎だけでなく、競馬、様々なスポーツなども見に行かないとすまなかったという方が、コロナ禍で見に行く習慣から遠のき、もう行かなくてもいいか…となってないかと危惧している。コロナもこの春から体制も変わってきますし、お客様には是非ライブで見に行っていただき、体感していただきたい!歌舞伎界も、競馬界も、このコロナ禍を乗り越えて、伝統ある文化を守り続けていければいいなと思っている。新しくなった京都競馬場へファミリーで行って、あわよくば儲けてもらった帰りに、南座で芝居を見てもらえば最高!」と締めくくり。
安田美沙子さんはというと、質問で「好きな三冠馬は?」と聞かれて「ゴールドシップ」「オルフェーブル」「ウォッカ」と回答されていて‥
あれ?ねぇ‥三冠馬って大きな賞を3つ勝ったお馬さんだよね?
そうねー。3頭の好きな馬って聞こえたのかもね。
天然なのかもよ
この中で三冠馬はオルフェーブルだけだしね
でも顔めちゃ小さくてかわいかったねー
そんなトークハプニングもライブの醍醐味です。
4月22日にグランドオープンを迎える京都競馬場。
京都で、ライブで、競馬体感できるまでもう少し。なんだかとても綺麗なるそうで、パドックも一周ぐるりと見れる仕様になるそうです。
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インスタグラムの配信はこちらからご覧になれます。 ⇒ 京都競馬場Instagram配信アーカイブ
※視聴可能期間は不明ですが、ご興味のある方はどうぞ。